内水面における禁漁期間、禁漁区、サイズ制限の根拠、理由、罰則等

2026年1月時点

 内水面(河川、湖、沼、池など海面以外の水面)では、水産動植物について、採捕してはいけない期間、区域(エリア)、大きさ(体長)の規制がありますので、注意が必要です。

釣り禁止

規制理由と法的根拠

 規制理由は、主に鮎(アユ)、岩魚(イワナ)、山女魚(ヤマメ)、アマゴ、鮭(サケ)、ワカサギなどの重要な水産資源の個体数を安定させ、生態系や漁業を維持することです。

 規制の法的根拠は、漁業法第119条、水産資源保護法第4条等に基づき、各都道府県が定める内水面漁業調整規則です。

(漁業調整に関する命令)
第119条 農林水産大臣又は都道府県知事は、漁業調整のため、特定の種類の水産動植物であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものの採捕を目的として営む漁業若しくは特定の漁業の方法であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものにより営む漁業(水産動植物の採捕に係るものに限る。)を禁止し、又はこれらの漁業について、農林水産省令若しくは規則で定めるところにより、農林水産大臣若しくは都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることができる。
2 農林水産大臣又は都道府県知事は、漁業調整のため、次に掲げる事項に関して必要な農林水産省令又は規則を定めることができる。
 一 水産動植物の採捕又は処理に関する制限又は禁止(前項の規定により漁業を営むことを禁止すること及び農林水産大臣又は都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることを除く。)
 二 水産動植物若しくはその製品の販売又は所持に関する制限又は禁止
 三 漁具又は漁船に関する制限又は禁止
 四 漁業者の数又は資格に関する制限
(以下省略)

漁業法

禁漁期間と解禁日

 水産動物が産卵し、稚魚が育成し、又は水産動植物の種苗が発生する期間を保護するため、各都道府県毎に、地域の実情や魚種等に応じた採捕禁止期間と解禁日が定められています。

 アユは3月頃から5月頃まで、イワナ、ヤマメなどのトラウト類(渓流魚)は9月頃から翌年3月頃までが禁漁期間と定められていることが多いようです。

 参考までに、福島県、茨城県、栃木県の状況は次のとおりです。※( )は一部エリア。

魚種福島県茨城県栃木県
アユ3/1~5/311/1~5/313/1~5/14(5/31)
イワナ、ヤマメ10/1(9/15)~3/3110/1~3/319/20~2/28(3/20)
ヒメマス同上同上
ビワマス同上
サクラマス5/1~11/30
サケ全期間全期間全期間
カジカ12/1~3/31
コイ5/11~6/10
シラウオ3/1~3/31
ワカサギ1/21~2/28,5/1~7/20
肥料藻4/1~8/31

禁漁区、保護水面

 水産動物が産卵し、稚魚が育成し、又は水産動植物の種苗が発生するのに適している水面であって、その保護培養のため必要な措置を講ずべき水面として、各都道府県毎に、地域の実情に応じた禁漁区又は保護水面(水産資源保護法第18条第1項)が定められています。

 これら区域では、定められた期間内、全ての水産動植物の採捕が禁止されます。

(保護水面の指定)
第18条 都道府県知事は、水産動植物の保護培養のため必要があると認めるときは、水産政策審議会の意見を聴いて農林水産大臣が定める基準に従つて、保護水面を指定することができる。
(以下省略)

水産資源保護法

全長制限(サイズ、体長、大きさ制限)

 未成の水産動物が採捕されることを防ぐことで、将来産卵する個体を保護し、水産資源を維持するため、各都道府県毎に、魚種等に応じて採捕できない大きさが定められています。

 イワナやヤマメなどのトラウト類(渓流魚)は、全長15センチメートル以下と定められていることが多いようです。

 参考までに、福島県、茨城県、栃木県の状況は次のとおりです。

魚種福島県茨城県栃木県
イワナ、ヤマメ15cm以下15cm以下15cm以下
ヒメマス同上同上
ビワマス同上
サクラマス15cm以下
ウナギ21cm以下23cm以下25cm以下
コイ15cm以下20cm以下
ウグイ6cm以下
カラス貝10cm以下

罰則

 漁業調整規則には罰則が定められています。

 ただし、漁業調整規則で定められる罰則は、漁業法によって制限されており、6月以下の拘禁刑、10万円以下の罰金、拘留若しくは科料又はこれらの併科とされています(漁業法第119条第4項以下)。

(漁業調整に関する命令)
第119条 農林水産大臣又は都道府県知事は、・・・(省略)
2 農林水産大臣又は都道府県知事は、漁業調整のため、次に掲げる事項に関して必要な農林水産省令又は規則を定めることができる。
 一 水産動植物の採捕又は処理に関する制限又は禁止・・・(省略)
3 前項の規定による農林水産省令又は規則には、必要な罰則を設けることができる。
4 前項の罰則に規定することができる罰は、農林水産省令にあつては2年以下の拘禁刑、50万円以下の罰金、拘留若しくは科料又はこれらの併科、規則にあつては6月以下の拘禁刑、10万円以下の罰金、拘留若しくは科料又はこれらの併科とする。
5 第2項の規定による農林水産省令又は規則には、犯人が所有し、又は所持する漁獲物、その製品、漁船及び漁具その他水産動植物の採捕又は養殖の用に供される物の没収並びに犯人が所有していたこれらの物件の全部又は一部を没収することができない場合におけるその価額の追徴に関する規定を設けることができる。
(以下省略)

漁業法
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